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「誤りありますか、解釈するか、訂正するか」①:

Posted on 2010年12月31日

(1) This magazine sells very well.(誤りがあれば、訂正しなさい)
 誤りありますか、即ち「誤りがあれば、訂正しなさい」が、2通りの回答に繋がり、A:誤りなし、解釈する、または、B:訂正する 誤 → 正、解釈もする、の二者が、可能性としてありますから、否、可能性がありますけれども、Aの検討は、Bより先であるべきなので、まずAの可能性を検討しましょう。「売る」という意味の動詞sellは、日本語の売ると同様に、主として他動詞として用いられるのが通例ですが、通例ではないにしても、異例と言われるよりは異例ではなく、「売れる」という意味で自動詞としても用いられますので、(1)の解答は、次の①の通りです。

① 誤りなし、この雑誌は大変よく売れる。

 (1)の解答が①である、これで、回答としては、充分なのですが、誤 → 正という訂正ではなくても、言わば正 → 正という訂正、即ち書き換えの可能性があるかどうかも、検討してみましょう。次の①’も可能性がなくはありません。

①’ sells → is sold、この雑誌は大変よく売られる。

①がある以上、①’ではなく①が、(1)の解答ですが、①と①’の対照比較も、有意義で、①’のように訂正(書き換え)しますと、(i)is soldの方が、by ... という動作主agentを暗に含意する点、そして、(ii)is soldの方で、「完了」という相aspectが包含される点が、相違点として生じることになります。
 次回は、次の(2)に取り組みましょう。
(2) People had a information on the actress.(誤りがあれば、訂正しなさい)

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