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3.次善の策として― 先生に自由と時間を与える

Posted on 2010年9月24日

根本的には,日本人全体の意識改革がなされない限り,教育の改善は見込めないし,よい先生は集まってこないと思う。しかし日本の文化が変わるのを待ってはいられない。次善の策を示したい。

1.小中の先生を研究職とする。
 1)勤務場所を問わない。自宅,図書館,大学などどこにいてもよい。
 2)勤務時間を問わない。いつ出校しても,いつ退校してもよい。
 3)研究費を与え,購入図書,学会費,交通費等に使えるようにする。
2.担任に補助教員(院生・学生)をつける。クラスの生徒が35名を超える場合は2名つける。補助教員はHRの監督,テストの採点, 文書の整理,文書の作成,生徒の個別指導等に,担任の指導を得て,当たる。
3.クラブ顧問は教員の仕事ではない,とする。
 これで生徒が休みの日は先生は学校へ来る必要がなくなる。生徒が休みの日には原則として職員会議,各委員会は開かない。

勤務場所を問わない,とすると,仕事はいつどこでやってもよいことになり,相当楽になる。毎日のHRや反省会,掃除当番などは補助教員の担当としてもよい。(毎日の教員打合せ,ショート・ホームルームなどは管理の行き過ぎであろう。減らす方向で検討する。)

補助教員を大いに活用する。HRや掃除の監督などはある程度任せることもできよう。小テストの採点,基礎的な学習の個別の指導など,また,文書整理や校長・委員会へ提出する文書なども相当程度まで補助教員に手伝ってもらう。

こうすることによって,先生には相当の時間的な余裕が生まれる。ある先生は朝の出勤を遅くすることができ,または帰りを早くすることもできる。思いっきり授業の準備に時間をかけることもできる。先生の仕事の1つに社会貢献をうたうべきである。市や公民館活動の指導に先生が力を発揮したりして,市民に親しまれ,尊敬されるようになるであろう。

クラブ顧問は外し,先生は休みはすべて校務を離れることができる,夏休みは1カ月以上が保証されるようにする。特にある技能のためにクラブ顧問を引き受けたい場合は,校長と別契約をして,手当をもらうことができるし,社会活動として評価もされる。

以上述べたことの1つでも2つでも実行できれば,状況は相当変ってくると思う。
(村田 年)

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