言語情報ブログ 語学教育を考える

日本人の学習形態を変えたらどうでしょう?7

Posted on 2009年11月27日

「電子辞書」から「紙の辞書」へ
大人の場合をみると,今まで「広辞苑」などをめったに引いたことのなかった人でも手元に電子辞書があると,ちょっと確かめてみようという気になりますね。また,英語,国語,理科・社会の参考書,問題集など20あるいは30以上もの辞書・参考書が入っていて便利です。これをいろいろ参照すると,先へ先へと想像の輪が広がります。

しかし,電子辞書の場合,そのときはためになった,勉強になったと思ってもすぐに忘れてしまうこともあります。ここで,生徒の英語学習を考えてみると,紙の辞書の有効性は確かにあります。まず辞書を引いて目指す語に行きつくまで時間がかかります。いろんな見出し語を見ることになります。引いた語の全体が眺められます。線を引いたり,色づけしたりできます。落ち着いて眺めたり読んだり,ノートに書き写したりできます。辞書が汚れてきます。引くのが速くなったのに気がつきます。記憶に定着し,思わぬ知識も増え,自分が友達のだれよりもよく理解できたという気分になったりします。

★ひとつの方向として,まずは電子辞書に慣れ,それから紙の辞書へという手があります。★

★次回ではさらに,この問題追及型学習と生活学習について考えてみます。★  (村田 年)

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