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5.辞書学セミナーと論文集の刊行(2001-6年)

Posted on 2010年5月3日

2001年3月のワークショップに連動させて「国際辞書学セミナー」を,英国から3名の講師を招聘して開いた。大杉正明氏を運営委員長に,満杯の40名の参加者と3日間びっしりの講演と辞書編集の実技を楽しんだ。

再び要望があって,2006年11月に英国よりハワード・ジャクソン,マイケル・ランデルの両氏を招聘し,45名の参加者を得て,辞書の製作者,使用者,コーパス,意味の記述等の講演と実技のセミナーを開いた。両セミナーともに定員を超える希望者があり,活発な議論がなされた。

★長い間には自己流にはまってしまうので,セミナーを受ける効果を大きい★

この研究会発足時に論文集の刊行を将来の目標の1つに据えていたが,資金の関係で延ばし延ばしになっていた。最初のワークショップの残金8万円から,例会・ワークショップの全ての残金を積み立てて,やっと100万円近くになった。

研究会創立10年を超えて,やっとその機会が巡ってきた。南出氏が出版社の内諾を取ってくれ,石川慎一郎氏,投野氏が編集に加わってくれた。2005年6月に原稿募集をし,38名の論文審査委員を依頼し,36編の応募論文から23編を採用し,2編の依頼原稿を加えた。私などの予想を超えた厳しい論文審査であった。

●JACET英語辞書研究会編,English Lexicography in Japan. (日本の英語辞書学).大修館書店.2006.

実は,全文英文の論文集は11月のセミナーのときには出来上がっており,講師のふたりの先生に読んでいただき,ヨーロッパの辞書学の水準から講評をお願いした。両講師はいくつもの点でたいへん高く評価してくださった。その後,辞書学で知られた大学,出版社,研究者等,世界中に送り,話題にしていただいた。アメリカの学者がイスラエルで書評を出してくれたりした。

★英語で出版してよかった。反応の広さも奥行きも違う★
(村田 年)

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