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マッカーサーの愛誦詩「青春」:サムエル・ウルマンの人となり

Posted on 2010年5月21日

サムエル・ウルマンの人となり
私はあまり詳しくないが,この詩は英語でも日本語でも手書きやタイプライター版で広まったらしく,いろいろな版がある。マッカーサーの額入りのもこれとは少し違う版らしい。私自身も何十回も朗読しているが,ある前置詞を,またコンマの位置を,変えてみたくなるところがなくはない。ウルマンの原文はインターネット上で簡単に見つけることができる。(例えば,http://www.geocities.jp/sybrma/170samuel.ullman.youth.html)

原作者のサムエル・ウルマン(Samuel Ullman)は1840年にドイツにユダヤ系ドイツ人として生まれ,迫害を恐れてアメリカに逃れた。アラバマ州バーミングハム(英国ではバーミンガムと発音する)に落ち着き,金物屋を開いて成功し,市の教育長,寺院の会長,レイ・ラビ(精神指導者),銀行の取締役などを務め,市の名士として,ウルマン・スクールと名付けられたハイスクールが今でもある。

1920年に,ウルマンの80歳の誕生日を祝って家族が詩集『80年の歳月の頂から』(From the Summit of Years, Four Score)を出版し,その巻頭を「青春」が飾った。彼は1924年に84歳でこの世を去った。

私はバーミングハム空港に二度も降りたことがあるのに,この地が「青春」の作者の生誕地だとは知らず,そのままアラバマ大学へ車で行ってしまい,帰りもただアトランタで遊んでしまった。記念館を見ることはなかった。残念!
(村田 年)

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