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「秀才」は雑草だ!

Posted on 2010年9月30日

日本の教育はいわゆる「秀才」の扱いを間違えているのではないか,教育が「秀才」をつぶしてしまっているのではないか,という観点から「秀才」の扱い方について検討してみたい。

1.はじめに
「すべての草花は同じです。雑草などというものはありません!」とある先生に言われた。おっしゃる通りと賛成するいっぽうで,でも雑草は強くて,花がみんなやられちゃうんだよね,とも思った。

秋まきで早春から咲くパンジーのような花の鉢に,2月頃になるとハコベが出てくる。どんどん育つ。抜き捨てるのもかわいそうだと根のあたりで切り捨てる。また出てくる。また切り詰める。雑草のハコベは本命のパンジーの5倍も元気である。

つる性のパンダスミレ(スミレモドキ)は強い。1本小さな鉢に植えたら,どんどん伸びて道路に出て,いっぱいに茂り,なるほどパンダに似た花をたくさん咲かせた。どぶ板の上を這っていき,咲き誇った。強くて虫もつかない。これはスミレというより雑草だと思った。

しかし,4,5年経ったら,ある蝶が盛んに飛んできて花にとまるようになり,やがてたくさんの黒い毛虫が湧いた。割りばしで毎日取った。殺虫剤も撒いたが,とても駆除できなくてスミレもすっかり弱ってしまった。

ふと見ると,ミントに似たハーブのような草が出ている。いい香りがする。毛虫も食べないようだ。あっという間にこの草がどぶ板の上全面に広がった。これは強い。日中は熱くなるコンクリの上で,水もほとんどなく,肥料もなくて,何もしてやらないのにどんどん育つ。おかげでパンダスミレは全部なくなってしまった。これこそ「雑草」だ。
(村田 年)

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