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everyとsomeの相互関係で両義的

Posted on 2010年10月1日

 (10)Every student is fond of some professor.のsome professorがsome professorsの誤りと見えるかもしれませんが、誤りではなく、この(10)は一義的ではありません。
 まず、(4)Each of my sisters loves a man from Texas.が、X「 私の姉妹は、それぞれ別のテキサス出身の男性を愛する。」と、Y「 私の姉妹は、一人のテキサス出身の男性を愛する。」とに、両義的であることを、お浚いしましょう。ここで、便宜上、姉妹を二人と仮定しましたが、三人、四人、…と増える可能性があり、三人以上の場合に、XとYに加えて、XとYの両面性を備えた解釈の可能性が存在可能なのです。
 では、(10)Every student is fond of some professor.の両義性を考えましょう、every studentは、(4)each of my sistersに相当し、「どの学生も」という意味を担い、これに対して、誤りではないsome professorは(4) a man from Texasに匹敵し、「ある教授」という意味になります。XとYと平行的な解釈が、それそれ、次のAとBです。
A: どの学生にも好きな教授が1人ずついる。
B:  どの学生にも好かれている教授が1人いる。
 (4)で姉妹が三人の場合、姉妹の内二人が一人のテキサス出身の男性を愛し、他の姉妹一人が別のテキサス出身の男性を愛するという、前者がXで後者がYである両面性を備えた解釈が可能であるように、AとBの両面性を備えた解釈が、every studentの学生数が増えれば増えるほどに、some professorに生ずる解釈可能数増加によって、増えるものの、最大数Aと最少数Bを把握して、両者の混交という両面性を指摘させて頂きます。
 次回は、次の(11)で、形容詞の意味が既習なら、中学3年生でも、その両義性解釈可能でしょう。
(11)Simon must be polite.

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