言語情報ブログ 語学教育を考える

2.英米の講義

Posted on 2010年10月30日

最初に紹介した「海外大学英語講義集」を視聴してもわかるが,英米の講義はわかりやすい。初めにテーマや講義の意義や大方の結論が示され,その結論に至る道程が順々に示されていく。途中で休んで,聴き手の反応を見る,簡単なクイズを出して視聴者の参加を求めたりする。

講師の発声は明瞭で,ことばを尽くしてわからせようとの気持が伝わってくる。一部の日本の先生のように説明不十分な用語を散らしておいて,聞き手に適当なものを受け取ってもらおうなどという講義ではすぐに質問攻めに会うだろう。

アメリカはもちろん英国でも今では外国人教授はたいへんに多い。日本人の教授もたくさん活躍している。これらの教授は発表(プリゼンテーション)と教授法の講習を受けて,できる限り明晰な英語で講義しようと努めている様がわかる。

聞くところによると,外国人教授の訛りのある英語をキャッチしようとアメリカ人の学生たちが一生懸命になっていたりするそうだ。内容があり,わからせたいとの熱意があれば,学生の間に不満は出ないようだ。外国人スタッフが3割を超える大学が増えている現在,英米の学生たちもいろいろな英語に慣れるのに懸命だというのもおもしろい。
(村田 年)

Comments (0) Trackbacks (0)

Sorry, the comment form is closed at this time.

Trackbacks are disabled.