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生徒の「際立つ勉強離れ」は止められるか  5.都立葛飾総合高校2年生の「現代語表現」の授業

Posted on 2009年11月2日

あるクラスで先生は 「今日は大学を読み解きましょう」 と言われ,たくさんの大学から送られてきたパンフレットと読売新聞の 「『大学の実力』調査」 のコピーをテーブルに置いた。テーマは「情報の読み解き」で,あふれる情報の中から,自分に必要なものを正確につかむ力をつけるとともに,大学選びにも役立てる一石二鳥を狙った授業だそうです。

それらの資料を使って,(大切な事実を隠す)「白いうそ」を見極め,発信者の狙いを読み取る。大学が多様化し,生徒の夢や希望も多様化している。進路指導に十分な時間が割けない,教員の能力不足,足りない個に対応した指導をカバーしたいとのとの狙いもあるようです。

卒業率,退学率など項目を前もって決めて調べ始めると,必要な情報がパンフレットに出てないことに気がつく。事実を隠す「白いうそ」を見極めることも覚える。情報に踊らされない目が養われる。『大学の実力』もこれだけではまだ実態がつかめないと,さらに資料を求める姿勢につながる。生徒は自分の目や耳や足で確かめることの重要性に目覚めるという。 (『読売新聞』2008年12月23日朝刊より)
 (村田 年)

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