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湯川のリスニング力,スピーキング力―湯川秀樹に学ぶ(2)

Posted on 2010年2月13日

*大学で聞いたドイツ人講師の英語での物理の講義は湯川にとって思いのほかよく理解できた。
*1939(昭和14)年に初めてヨーロッパに渡る。ドイツでは第2次世界大戦が始まり,予定がすっかり狂ってしまったにもかかわらず,相当精力的に多くの研究者に会い,英語やドイツ語でよく連絡を取り,そのまま日本に帰らずにアメリカに渡っている。
*また,招待された「ソルベイ理論物理学者会議」と国際物理学会ではドイツ語で講演するつもりで用意し,ドイツ人について発音練習をするつもりであった。人嫌い,話すのは苦手の湯川にしては,極めて積極的だ。(当時はまだ理論物理学はドイツ中心であった。)
*朝永はアメリカに上陸せずに帰国してしまったが,湯川は実に積極的に多くの大学を回り,意見交換,講演などに努め,だんだんと英語を聞く力も話す力も向上したことを実感する。

★実際に話し聞く「場数(ばかず)を踏むこと」こそ進歩のもと★
★わかる,わかるという自信がその人の実力を作る★
(村田 年)

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