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助動詞mustの両義性

Posted on 2010年10月5日

 (11)Simon must be polite.における、助動詞mustの両義性は、(11)に対応する否定文が2つあることに反映されます。
X: Simon mustn’t be polite.
Y: Simon cannot be polite.
  形容詞politeは、「礼儀正しい」という意味に解釈できますから、XとYに対応する(11)の両義性は、それぞれ、次のAとBになります。
A: Simonは、礼儀正しくなければならない。
B: Simonは、礼儀正しいに違いない。
  普通、politeが「礼儀正しい」という肯定的な意味で、(11)はAとBとで両義的ですが、politeが「堅苦しい」という否定的な意味では、Aの方ではなくBの方の解釈に限られます。
  次回は、次の(12)で、英語ではお馴染み…ingが関連しておりますが、一方だけではない、両方の解釈を、試みて下さい。
(12)Joseph is writing a dissertation.

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